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歯髄とは歯の内部(歯髄腔)にある組織で、歯の中に栄養を送る血管や、虫歯細菌に抵抗する防御機能(免疫細胞)や象牙質の修復形成、虫歯が進行すると冷たいものや温かいものを感じる(感覚)働きがあります。
最近では歯髄から再生療法を行うことも話題になっている大切な組織です。
従来の治療法だと、虫歯により歯髄が露出したら感染予防のために歯髄をとる(抜髄)処置が一般的です。そして歯髄を失うと「切削により物理的な構造変化による強度の問題」「根管治療時の充填素材による歯質への影響」が要因となり、神経のある歯に比べて神経を取った歯は破折しやすくなることがわかっています。
神経のない歯(抜髄)の一番のリスクは、力を入れて噛んでも感覚がないため、過剰な力がかかってしまうこと、また従来の処置では再発リスクが高く、再治療による強度の低下も課題です。
結果的に歯が折れたり(歯根破折)、縦に割れたりしてしまう(歯根破折)になると歯を失う(抜歯)ことになります。
当院では、歯を失うリスクを最小限に止めるため、低侵襲治療と共に「歯の神経を残す」治療法に力を入れています。とくに最初の初期治療が大切です。何度も再治療を重ねた歯は切削面も多く、強度も歯質も弱ってしまいます。
大切なご家族やお子様の歯の治療には、あらゆる角度から「歯を守る」ことを意識している歯科医院をお選びください。
歯の寿命を延ばすことが身体の健康につながります
虫歯が歯髄近くにまで進行していた場合、従来だったら神経を抜く治療法が一般的でした。しかし、神経を抜くと、歯の寿命が一気に短くなってしまいます。
なぜなら神経のある歯髄には、血管が通っていて歯に栄養を送ったり、痛みや違和感などトラブルを察知したりする役割があるからです。そのため、当院は歯の寿命を延ばす観点から神経保存療法に力を入れています。
いわゆる「神経を抜く」といわれる根管治療は、歯科治療の中では大きな割合を占め、平成17年度患者調査によれば、全体の約25%の方が根管治療を受けています。※1
※1:e-ヘルスネット【歯の神経の治療(根管治療)】
治療のために歯を削り、露出した神経(2mm幅以内の非感染抜髄露出)には、生体親和性の高い覆髄(ふくずい)素材Bio MTAセメントで処置を行います。
この充填素材は、炭酸カルシウムを主成分とし人工的に精製したバイオセラミック素材なので重金属(Cr、Cd、As、Ni等)がまったく添加されていません。当院の推奨するメタルフリーに沿った素材です。
硬化初期は強アルカリ性(pH12.5)を、4週間後でもアルカリ性(pH7.5)を示します。
歯科医療で歯の神経を保護するための手法のひとつです。外からの刺激を遮断して神経の炎症を鎮め、第三象牙質(外来性の刺激によって形成された象牙質)の形成を促す目的で行う「間接覆髄」と、虫歯治療により偶然露髄したものに対して、露髄が小さく細菌感染がない場合は「直接覆髄」の2種類があります。
歯の根を緊密に封鎖
従来はゴム製材料を充填し金属の土台を入れていた根管部分を、より緊密に封鎖できるバイオセラミック(BioMTAセメント)。細菌の侵入、繁殖を防いで治癒を促します。殺菌作用、硬組織誘導能力などあらゆる面で従来の充填素材より優れています。
象牙質橋(デンティンブリッジ)形成
生活歯髄切断症例に充填して3ヶ月後になります。傷口を守るために新たに形成される象牙質で、歯根部歯髄を守ってくれる役割を果たすデンティンブリッジの形成が確認されました。デンティンブリッジは強アルカリ性素材を充填することで形成を促せます。リン酸カルシウムや接着性レジンではデンティンブリッジは形成されません。
BioMTAセメント
再発防止
従来(保険適用)のゴムと金属を使った方法に比べて、最新の生体親和性が高く耐久性も高いバイオセラミックスとファイバーコアを用いた処置(組み合わせ)を選べます。従来の方法では経年劣化もあり、治療後4年で半数が再発するといわれていましたが、最新の方法なら再発を大幅に抑えることができます。
「歯を削る量を最小限にした低侵襲(MI)治療」のため、医療分野で使用レーザーを導入しています。ピンポイントで病巣の殺菌や治療が行えるため進行した深い虫歯でもできるだけ神経を残せるよう最低限の切削で患部を除去できます。また殺菌消毒効果が高いので、治療後の炎症や再感染の予防や治療に活用できます。
歯茎から根管の殺菌消毒ができるので、すでに治療を終えた歯の再治療にも役立ちます。
お口の中にはたくさんの細菌が存在します。
唾液による細菌の侵入を防ぐため、症状によってラバーダムを装着して治療します。
当院の治療中は除菌水を使用し細菌感染対策を充分に行っています。これらの処置は歯の神経を残すための治療、また再治療リスクの低い抜髄を行うためにかかせません。
詳しく検査を行った後、神経保存が可能な場合は必ずお伝えいたします。ただ歯髄保存療法は自費治療になりますので、患者様の意思を尊重します。
細菌に感染した部位のみを丁寧に取り除いていきます。その後、MTAセメントを露出した神経の上に塗布していきます。
1週間後、症状に変化がなく、塗布したMTAセメントがきちんと硬化しているかを確認。問題がなければ詰め物や被せ物などの補綴物を入れます。
何回くらい通院する必要がありますか?
概ね3回ほどです。
初回には診査を行い、2回目に歯髄保存療法を行います。その後の経過を見るために一旦仮の詰め物を詰めます。
状態が良ければ3回目は最終的な詰め物を作製します。
歯髄保存治療後に痛みはありますか?
歯髄保存治療後の経過が良好な場合は治療後1−2週間しみることはありますが、自発的な痛みは出ません。
自発的な痛みが出た時は、歯髄保存が出来ない可能性が大きくなります。
弱った歯髄を治すことはできますか?
歯髄の生命力が弱いと成功する確率もさがります。
どんな時に歯髄を除去しなければいけないのですか?
自発的な痛みが続く時や虫歯の大きさが歯髄の広範囲に及ぶ場合などです。また、歯髄保存治療中の際に歯髄反応が弱い時も除去する可能性があります。
料金はすべて税込価格になります。
神経保存療法 | ¥38,500 |
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個人差はありますが、重度によって根管治療になる可能性がある。