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親知らず周辺が腫れてしまうのは?
親知らず周辺が腫れて何となく痛い思いをしたことはありませんか。親知らず周辺は汚れが溜まりやすく、腫れや歯磨き時の出血が起こりやすい部位のため、疲れが溜まったりすると痛みや不快感などの症状が現れやすくなります。
細菌感染によって起こる「智歯周囲炎」
親知らずは専門的に「第三大臼歯」または「智歯(ちし)」と言います。その周りに炎症が起こることを「智歯周囲炎」と言い、比較的よく起こる症状です。
親知らずはいちばん奥に生えているため歯ブラシの毛先が届きにくいため汚れが溜まりやすい部位です。そのため細菌感染しやすく、腫れや痛みといった症状が引き起こされてしまいます。これが智歯周囲炎です。
特に親知らずが半分以上歯肉に埋まっている半萌出の生え方の場合、歯と歯肉の間に汚れが溜まりやすいため、頻繁に智歯周囲炎が起きてしまいます。
智歯周囲炎が起こると歯ぐきの腫れや出血のほか、炎症が喉まで広がると飲み込んだときに痛い、口が開きにくい、顎の下のリンパ節が腫れるなどといった症状が起こり、日常生活にも差し障りが出てしまいます。
智歯周囲炎の治療法とは
智歯周囲炎が起きた場合、まずは炎症を鎮めるために抗生物質が処方されます。同時に親知らず周囲の汚れをきれいに取り除き、洗浄を行います。
しかしこれはあくまでも対症療法のため、根本的な治療ではありません。智歯周囲炎は繰り返しやすいため、思い切って親知らずを抜歯することがいちばんの解決となるでしょう。
智歯周囲炎を起こしている状態では麻酔が効きにくいため、抜歯をする場合は歯ぐきの腫れや炎症が治まったことを確認してから行われます。
親知らずは生え方によって、口腔外科での処置が必要となる場合があります。特に横向けに生えており、歯肉からはほんの少しだけ歯が見えているケースでは口腔外科での処置が安心と言えるでしょう。
親知らずのケアについて
親知らずは歯磨きが行いにくい部位です。よく磨いているつもりでも、実際は磨けていないことが多く、汚れが溜まりやすくなります。抜歯はちょっと・・・と思われる方は、日頃のケアをしっかりと行うことが大切です。
通常の歯ブラシでは奥まで届きにくいため、ワンタフトブラシを使うとよいでしょう。小さな毛束になっているため、奥のほうまで磨きやすい優れものです。洗口剤を使ってお口の中を常に清潔にしておくことも大切です。
そして疲れやストレス、抵抗力が落ちているときに智歯周囲炎はよく起こります。日頃からよく休息を取り、バランスの取れた食事を取って体調を整えておくことも大切です。
特に妊娠中の方はつわりなどの影響で歯磨きが行いにくいことから、智歯周囲炎に対して注意が必要です。妊娠中の方で親知らず周辺に痛みがある場合は、なるべく早めに受診することをお勧めします。