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口呼吸が子どもの歯並びを悪くする?今すぐできる改善法と予防のポイント3選
# 口呼吸が子どもの歯並びを悪くする?今すぐできる改善法と予防のポイント3選
はじめに
「うちの子、いつも口が開いている気がする…」「歯並びが少しずつ悪くなってきて心配」
そんな不安を感じている親御さんはいませんか?実は、その“ぽかん口”は単なる癖ではなく、「口呼吸」という習慣が関係しているかもしれません。
本記事では、「口呼吸が子どもの歯並びに与える影響」と「今すぐできる改善法と予防のポイント3選」を小児歯科医の視点で分かりやすく解説します。口呼吸がもたらすリスクを知り、今日からできるケアを始めることで、お子さんの歯と健康を守りましょう。
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1. 口呼吸とは?子どもに多い理由と特徴
口呼吸と鼻呼吸の違い
口呼吸とは、文字通り「口から空気を吸ったり吐いたりする呼吸」のことです。これに対して、健康な状態では「鼻呼吸」が基本とされています。鼻呼吸は、鼻の中のフィルター機能によって空気中のほこりやウイルスを取り除き、温度や湿度も調整して肺にやさしい空気を届ける働きがあります。
一方、口呼吸ではこのような機能が働かず、乾燥した空気や異物が直接体内に入るため、感染症のリスクが高くなります。さらに、口を常に開けていることで口腔内が乾燥しやすくなり、虫歯や歯周病の原因にもなります。
なぜ子どもは口呼吸になりやすいのか
子どもは、鼻づまりを起こしやすい体質や、アレルギー、扁桃肥大といった疾患を抱えていることが多く、鼻呼吸が困難になる場面がよくあります。また、口周りの筋肉が未発達なため、自然と口が開いてしまうこともあります。
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2. 口呼吸が子どもの歯並びに与える悪影響
顎の成長と歯列の発達への影響
口呼吸を続けていると、舌の位置が本来よりも低くなり、上あごの正しい発達が妨げられます。舌が上あごに触れていることで顎が広がるように成長するのですが、口呼吸ではこの働きが失われるため、上あごが狭くなって歯が並ぶスペースが不足し、結果として歯並びが乱れてしまいます。
不正咬合や顔貌変化のリスク
不正咬合とは、上下の歯がきちんと噛み合っていない状態のことで、口呼吸が続くとこのリスクが高まります。出っ歯、受け口、開咬(奥歯が噛んでも前歯が閉じない)などの症状が見られ、これが進行すると食事や発音にまで影響を及ぼすことがあります。
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3. 口呼吸を引き起こす主な原因
### 鼻づまり・アレルギー・扁桃肥大などの医学的要因
アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、扁桃肥大などにより、鼻呼吸がしにくくなると、子どもは自然と口呼吸に頼るようになります。
食生活や姿勢、癖による生活習慣的要因
柔らかいものを好んで食べる現代の食生活や、猫背などの悪い姿勢も、口呼吸を助長します。舌の位置が下がる癖や、指しゃぶりも要注意です。
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4. 今すぐできる!家庭での改善法と予防のポイント3選
筋機能訓練(あいうべ体操・舌トレーニング)
「あいうべ体操」や、舌を上あごに持ち上げる訓練で、口周りの筋力を強化。自然と口を閉じる力がついてきます。
姿勢と食習慣の見直し
正しい姿勢での食事、よく噛む習慣を意識することが、口呼吸改善につながります。スマホの使用時間を見直すのも効果的です。
専門機関の受診と継続的なフォロー
小児歯科や耳鼻咽喉科で、原因に応じた治療を受けることが、根本的な解決につながります。MFTなど専門的なトレーニングも有効です。
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5. まとめ
早期対応が歯並びと健康を守る第一歩
口呼吸は見逃されがちですが、子どもの成長に大きな影響を与えるため、早めの対応が重要です。
気になる場合は当院へ相談を
当院では、患者様一人一人にあった治療方法を丁寧にアドバイスしております。「口がぽかんと開いている」「歯並びが気になる」そんなときは、お気軽にご来院ください。お子さんの健康な未来を守っていきましょう。お口の健康から全身の健康を守るために、最適なアドバイスとサポートをお届けいたします。