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若い方でも歯周病にご用心を!
皆さま、歯周病といえばどんなイメージをお持ちでしょうか?
歯周病は、虫歯と並んで歯を失う原因のひとつです。
歯周病は中高齢層の年代の方の病気、と思うかもしれませんが、若い方でも歯周病になりやすいのです。「歯周病って、若くてもなるの?」と思われがちですが、決してそんなことはありません。
歯肉炎と歯周炎の違いとは
歯周病は、正しくは「歯周炎」と呼ばれるもので、歯周病は歯周炎、歯肉炎を含む歯周組織全般に起こる炎症の総称を意味します。
歯周炎と歯肉炎は、どちらも歯と歯ぐきが腫れて出血を引き起こします。同じような症状ですが、両者の違いは、炎症は歯肉だけに炎症が起きているのか、歯を支える歯槽骨が吸収されているかどうかで判断されます。
歯科医院で「歯ぐきの検査」をお受けになった経験はありますか?
歯周ポケットと呼ばれる、歯と歯ぐきの境目の溝の数値も、歯周炎の判断基準になります。通常は2~3ミリですが、症状が悪化すると数値が大きくなっていきます。
歯肉炎は、主に若い年代に起こり、小学生の学童期のお子さんにでも起こる症状です。歯周ポケット数値は正常範囲内であることがほとんどです。
いっぽう歯周炎は、歯肉炎の症状が進んだもので、歯ぐきの腫れや出血に加え、歯槽骨に炎症が広がり始めます。
歯周炎は軽度、中度、重度に分類されます。
中度になると歯槽骨の吸収が始まるため歯ぐきが下がって歯が長く見える、口臭がきつくなるといった症状が出始めます。歯周ポケットの数値は4~6ミリになるなど、歯肉炎や軽度歯周炎から比べると数値が大きくなっていることがわかります。
さらに症状が悪化すると膿が出て口臭がひどくなる、歯ぐきが痛くて噛めない、歯がグラグラして抜けそうになるなど、飲食にも影響が出てしまいます。歯周ポケット数値も6ミリ以上という数値になります。
若くても歯肉炎を患っていると、歯周炎へと進行しやすくなる
20代や30代前半に起こる症状は主に歯ぐきの腫れや出血です。とはいえ、歯肉も引き締まっている状態のため、適切なブラッシングと歯科医院で歯石除去やクリーニングで十分改善は可能です。
しかし歯肉炎を放置しておくと、炎症が徐々に歯槽骨に広がり、歯周炎へと進行してしまう可能性は十分にあります。現在中度や重度歯周炎で苦しんでいる方は、一日でそのような状態になってのではありません。
「今、痛くないから問題がない」と思っていると、気付かぬ内に進行してのちに痛い思いをすることになりかねません。
歯肉炎は誰でも起こりうる症状です。
将来の歯の健康のためにも、若いうちからきちんとブラッシングを行い、歯科医院で定期検診を受けておくことをおすすめします。