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歯周病は自分で治せる? セルフケアでできることと限界
歯みがきのときに血が出る。歯ぐきが赤く腫れている。そんなとき、歯医者に行く前に「まず自分で何とかできないか」と考えるのは自然なことです。
先に答えを言います
日本歯周病学会の歯周病治療の指針(2022年)によると、歯垢(細菌のかたまり)が原因で、赤みや腫れなどの炎症が歯ぐきだけにとどまっている段階なら、毎日のケアで良くなります。けれども、歯と歯ぐきのすき間の奥(歯周ポケット)や、固まった歯石は、自分では掃除できません。そして、自分がどちらの段階にいるかは、見た目だけでは分かりにくいことがあります。
この記事では、自分でできることと、歯科医院でないとできないこと、そして確かめ方をお話しします。
歯周病は自分のケアだけで治せるのか
歯周ポケットができるところまで進むと、ポケットの中は自分では掃除できません。自分のケアに加えて、歯科医院での処置が必要になります。
それでも、毎日の歯みがきや歯と歯のあいだの掃除は、歯周病の治療の土台です。治療が終わったあとに良い状態を保つためにも欠かせません。毎日のケアは、歯科医院での専門的なケアと組み合わせて続けていくものです。
歯ぐきの炎症と歯垢は、毎日のケアで変えられます
毎日の歯みがきや歯と歯のあいだの掃除で変えられるのは、歯の表面にたまる歯垢(細菌のかたまり)と、それが起こす歯ぐきの炎症です。
歯垢が原因で、炎症が歯ぐきだけにとどまっている「歯肉炎」は、歯みがきなどで歯垢を減らすと、はっきり良くなります。ただ、長いあいだ放っておくと、多くは歯を支える骨まで炎症が広がる「歯周炎」に進みます。

歯垢を落とす基本は、歯ブラシのほか、歯と歯のあいだを掃除する小さなブラシ(歯間ブラシ)や、糸(デンタルフロス)です。
磨いているのに残ってしまう場所がある
歯の形と歯ブラシの形が合っていないと、すき間を磨き残しやすくなります。磨き残した場所では、むし歯や歯周病の原因になる菌が増えることがあります。毎日磨いているのに良くならないときは、回数だけでなく「磨き方と道具が合っているか」も見直してみてください。
磨き方に「これが正解」という一つの方法はありません。合う歯ブラシと磨き方は、歯並びや歯ぐきの状態、歯みがきにどれくらい慣れているかによって変わります。使う歯ブラシの種類によっても、合う動かし方は違ってきます。
磨き方は、一人ひとり違います
当院では、歯みがきの指導で、その方に合う歯ブラシと磨き方をお伝えしています。磨いていて出血が続くとき、増えるとき、痛みが出るときは、磨き方や道具が合っているか、一緒に確かめましょう。
歯と歯のあいだは、歯間ブラシやデンタルフロスで掃除します。歯間ブラシは、無理なく入って、きつくないサイズを選びます。合うサイズや通し方は歯並びによって違うので、分からないときは歯科医院で聞いてください。
自分では届かないのは、歯周ポケットの中と固まった歯石
歯周炎になると、歯と歯ぐきのすき間が深くなり、歯周ポケットができます。ポケットの中は自分では掃除できないため、歯垢がさらに増えて、歯周炎が進みやすくなります。

歯石は、歯垢が固まったものです。表面がざらざらしているため、歯垢がさらに付きやすくなります。歯ブラシでは落ちません。歯科医院では、スケーラーという専用の器具を使って、歯ぐきの外に見えている歯石と、歯ぐきに隠れている歯石を取ります。
歯ぐきに隠れている歯石は、歯周ポケットが深いほど、取るのに手間と時間がかかります。処置のあと、一時的に歯がしみることもあります。
市販の器具で歯石を自分で取るのは、おすすめしません
鏡を見ながら、歯ぐきに隠れて見えない歯石を狙うのは簡単ではありません。歯の表面に傷がつくと、そこに汚れが付きやすくなることがあります。歯ぐきを傷つけてしまうこともあります。くわしくは「歯石取りは意味がない?」をご覧ください。
市販薬やうがい薬は、歯みがきの代わりにはなりません
薬は、歯みがきの代わりではなく、歯みがきを助けるものです。
歯垢を落とす中心は、歯ブラシや歯間ブラシなどの道具です。薬は、それと一緒に使うものです。
個々の商品が何に使えるかは、箱や説明書の「効能・効果」の欄で確かめてください。薬を使っていても出血や腫れが続くときは、歯科で原因を調べてもらいましょう。
痛くなくても、歯周病は進んでいることがあります
「痛くないから大丈夫」とは言いきれません。歯周病は、初期にはほとんど痛みを感じません。歯周病に気づいていない人や、気づいても治療を受けていない人も多くいます。
痛みが出たときには、すでに進んでいることもあります。痛みがあるかどうかだけでは、進み具合は分かりません。検査をすれば、今の状態が分かります。
歯科で一度みてもらう目安
次の8つのうち、3つ当てはまると要注意、6つ当てはまると歯周病が進んでいる可能性があります。これは目安で、診断ではありません。
セルフチェック
- 朝起きたとき、口の中がネバネバする
- 歯みがきのときに出血する
- 口のにおいが気になる
- 歯ぐきがむずがゆい、痛い
- 歯ぐきが赤く腫れている(健康な歯ぐきはピンク色で引き締まっています)
- かたい物が噛みにくい
- 歯が長くなったような気がする
- 前歯が出てきた、歯と歯のあいだにすき間ができた、食べ物がはさまる
当てはまる数が少なくても、出血や腫れが続くときは、検査で確かめられます。
歯肉炎なのか歯周炎なのかは、見た目や自分の感じ方だけでは判断できないことがあります。歯科医院では、出血があるか、歯ぐきが腫れているかを見て、歯周ポケットの深さを測って調べます。進行のサインについて、くわしくは「歯周病が進行しているサインとは?」をご覧ください。
歯科医院で行う検査と、治療後の通院
歯科医院では、まず今の状態を調べます。当院では、次の流れで進めます(予約制です)。この流れは、健康保険で受けられる診療です。
- 歯周病検査:歯ぐきからの出血、歯周ポケットの深さ、歯のぐらつきを調べます。
- お口の中の写真とレントゲン撮影:レントゲンで、歯ぐきの中にある、歯を支える骨の状態を調べます。
- 検査結果のご説明と治療:検査の結果をもとに、これからの治療の進め方をご説明します。
- 治療後の定期的な通院:治療が終わったあと、良い状態を保つための通院です。歯ぐきの状態を調べ、歯垢や歯石を取って、悪くなりかけた場所を早く見つけます。
歯周病は再発しやすい病気です。当院では、中くらいから重い歯周病の治療を受けた方は、はじめは1か月に1回、その後は3か月に1回を基本に通っていただきます。状態によっては6か月に1回のこともあります。歯ぐきの状態や、ご自分でどれくらい磨けているかを見ながら決めます。
どこから始めるかは、ご自身で決めて構いません
次の3つのうち、どれから始めても大丈夫です。様子を見ている途中でも、いつでも検査を受けられます。どれを選んでも、毎日のケアは土台として続けます。
今どの段階にいるのかが分かると、次に何をするかを決めやすくなります。
よくあるご質問
Q. 歯みがきで血が出るだけなら、自分で治せますか
A. 歯垢が原因で、炎症が歯ぐきだけの段階なら、歯みがきなどで歯垢を減らすと良くなります。ただ、歯ぐきだけの炎症なのか、歯周炎まで進んでいるのかは、見た目だけでは分からないことがあります。気になるときは、検査で確かめられます。
Q. 良くなったら、もう歯医者に行かなくていいですか
A. 歯周病は再発しやすい病気です。治療後の定期的な通院は、良い状態を保つことと、新しく悪くなりかけた場所を早く見つけることが目的です。間隔は、歯ぐきの状態に合わせて決めます。
今の歯ぐきの状態を知りたいとき
まずは今の状態を知るところから
検査で今の状態が分かれば、自分で続けるか、治療に進むかを、納得して選べます。
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お電話(050-1784-7497)は自動音声のご案内のみで、電話でのご予約は承っておりません。
門戸厄神ひろかわファミリー歯科・矯正歯科|西宮市・門戸厄神駅 徒歩1分|相談・カウンセリングだけでも歓迎です
※この記事は一般的な説明で、個別の診断ではありません。お口の状態には個人差があるため、実際の判断は診察のうえでご案内します。
あわせて読みたい
出典
- 日本歯周病学会「歯周治療のガイドライン2022」(2022年) https://www.perio.jp/publication/upload_file/guideline_perio_2022.pdf
- 門戸厄神ひろかわファミリー歯科・矯正歯科「歯周病治療」「予防治療」のページ(セルフチェックは日本臨床歯周病学会の資料をもとに掲載)
- 門戸厄神ひろかわファミリー歯科・矯正歯科「歯石取りは意味がない?「また付く」の理由と、取ったあとに変わること」

院長・歯科医師
Masayuki Hirokawa / DDS PhD
- 略歴
- 兵庫県西宮市出身。2003年大阪歯科大学歯学部卒業後、大阪大学大学院歯科補綴第一講座にて博士課程修了(歯学博士)。2011年より広川歯科医院(現・門戸厄神ひろかわファミリー歯科・矯正歯科)院長に就任。
- 専門分野
- 補綴治療/インプラント/咬み合わせ治療/精密根管治療/予防歯科・歯周病治療/ブルーラジカル/メタルフリー治療/小児矯正・マウスピース矯正/口腔機能療法/訪問歯科診療
- 所属学会・グループ
- 日本歯科補綴学会/日本臨床歯周病学会/日本顎咬合学会/日本糖尿病協会(登録歯科医)/日本レーザー歯学会 ほか
- 診療方針
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「治療を繰り返さない口をつくること」を診療の根本に、削らない・神経を残す・予防とメンテナンスを通じて患者さん一人ひとりの「健康でありたい」という想いを支えています。
※本記事は院長が内容確認を行っています。 - 患者様へのメッセージ
- 1978年の開院以来、門戸厄神駅前で地域のかかりつけ歯科として診療を続けています。「これでいいのかな」と感じたときが、一番良いタイミングです。一緒に考えましょう


